五行歌を始めて

S.M(入間川 S43商卒)

 字数にこだわらず現代の言葉を、そのままに自分の呼吸で心のつぶやきを、五行に分ける詩を五行歌といいますが、狭山五行歌に入会して5年が経過しました。低空飛行ばかりで上昇気流に乗れず、いつ墜落するか悩んでいます。狭山五行歌会では現在40人が月に一度、第一木曜日、第2金曜日、第3水曜日に歌会を開いています。狭山市駅前のセンターで太極拳、書道とともにボケ防止の為にこれから先も頑張っていこうと思っています。

 この形式は60年前に五行歌の会、E・N主宰が発想したものです。五行歌は現代人の感性、思いを表すのにぴったりの形式であり誰にも書け、自分らしい表現を完成できるものです。今や全国に百数十の支部があります。各新聞の五行歌や雑誌などでご覧になった方も、いらっしゃるかもしれません。主宰者の歌です。

  
  この世で
  驚いたもの
  原爆
  両親
  津波
   

最後に今までの中から自分のお粗末な歌を紹介します。

  
  「つくつく法師」を
  聞く間もなく
  秋の気配が・・・
  移ろいのはやさに
  せかされる思い
 

  小鳥に食われないよう
  屋内で過ごした万両
  たわわに実をつけたまま
  日光も浴びずに
  次の準備をしている

 

  「2年も待ったよ~」と
  娘と孫の里帰り
  じかに会い
  無事を確かめ合った
  つかの間のひと時
  

  辛さを乗り越え
  「ただいま」とスタート台に
  逞しい精神力で
  勝ちとった五輪の舞台
  涙の会見にもらい泣き
 

  紺碧の空に
  匂い立つローバイ
  鯉を眺め
  抹茶を味わう
  春を待つひと時
 

  堀切菖蒲園に
  集う仲間達
  互いの健康と
  色とりどりのショウブに
  心和む一日
 

  シルバーシートに
  すばやく座る
  不自由そうな人に
  目を配りつつも
  いつの間にかそんな歳に
 
 

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